2022年11月10日木曜日

ウイスキーと尿酸値の関係

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◆ ウイスキー 痛風

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ウイスキーは「プリン体は少ない」ですよ。


「公益財団法人 痛風財団」のデータによると、

アルコール飲料中のプリン体含有量は、やっぱり

ビールが多めですね。

メーカーによって、多少の違いはあるのですが。


ビールの場合、アルコール飲料中のプリン体含量は、

「5~6 (mg/100ml)」ほどですが、

ウイスキーの場合、なんと・・

「0.1 (mg/100ml)」です。


0.1 mg/100mlですよ、奥さん!


これって、ウイスキーのプリン体なんか、

「ない」に等しいですね。


ところが。

プリン体が少ないから、痛風の人でも大丈夫だね!

プリン体が少ないから、ウイスキーなら痛風でもOK!


・・・と思われているようですが、

実は、プリン体は「あまり関係がない」のですよ。


「ウイスキーは、プリン体が多いか、少ないか」

というと、確かに、他のアルコール飲料よりは

ぐっと少ない。

プリン体は極めて少ない。


それだけの話です。


プリン体の含有量が少ないから、といって

ウイスキーを飲みまくって、尿酸値が上がらないのか、

というと、その逆。


ウイスキーでも大量に飲めば、尿酸値は上がります。


理由↓

アルコール飲料は、体の中に入ってくると、

そのままでは危険というか、吸収できない、というか、

分解されるのですよ、肝臓で。


肝臓は、体内の化学工場の役割を果たしますので、

アルコール分解は、解毒なんです。


アルコール飲料を肝臓が無害なものに

変えてくれるわけですね。


そのときね。

尿酸が生成されてしまうのです。

アルコール成分が肝臓で分解されるときに。


さらに、

たくさんのアルコール飲料を飲むと、

肝臓に負担がかかる。


「負担がかかる」といっても、ピンときませんが、

要するに肝臓の仕事が増える。


肝臓は、解毒作業以外にもたくさんの仕事をかかえていて、

血液が心臓に戻ってくるときに

必ず立ち寄って、栄養分を蓄えたり、

老廃物の処理をしたり、多忙を極めています。


体の要(かなめ)ともいえる肝臓ですが、

たくさんアルコール飲料を飲めば飲むほど、

肝臓の仕事が増えて忙しくなって

肝臓が疲弊する、ということ。


だから、休肝日を!

週に48時間以上の連続した休肝日を、

と言われるのですよ。

つまり、肝臓を休めてあげよう、と。


でね。

じゃあ、痛風ならウイスキーを飲んじゃ駄目なのか、

というと、ビールよりは極めてプリン体が少ない、

というのも事実ですから。


ビールを飲むよりは、ウイスキーのほうが

プリン体の増加は防げるかな、と。


で、結論。

ビールよりは「ウイスキーはプリン体が少ない」ですが、

飲めば飲むほど尿酸が生成されて尿酸値は上がります。


だから?


ぜひ、休肝日を作ることを推奨します。

つまり、週7日間のうち、2日は抜くわけで。

週7日間のうち、飲めるのは5日だけ。


つまんない、と思うかもしれませんが、

ウイスキーを人生から取り上げられてしまうよりは、

ずっといいか、と思います。


アルコール飲料で尿酸値が上がる、とか言いますが、

強いスレトスでも尿酸値は上がりますし、

真夏の汗だくで体内が水分不足になっても

尿酸値が上がりますし、肉の食いすぎで

野菜は食べない食生活でも尿酸値が上がりますし、

なにも「飲酒だけが尿酸値を上げる」

わけでもないのですよ。


だからといって、あまり尿酸値が上がると

困ってしまいますので、ほどほどの量を飲んでおいて、

それでいて、体を休ませる日も作る(休肝日)。


好きな人は、なかなか止められませんので、

飲む量を減らしつつ、飲まない日も作る、ということで。


ウイスキーなど、アルコール飲料は痛風に良くない、

という人もいるでしょうけど、考え方によっては

「体に良いことばかりしている」人なんか、少ないでしょう。


そりゃあ、まあ、探せば

「体に良いことしかしない」という人もいるかもしれませんが、

たぶん、稀です。


みんな、大なり小なり、あまり体に良くないこととは知りつつ、

好きだったり、習慣だったりして、なかなか やめられない。


その典型的なものが タバコです。


ウイスキーは、アルコール度数も強く、

ほろ酔い加減にしてくれて、いい気分になれるので、

ストレス解消には、もってこい、という良い面(?)も

あります。


アルコール飲料は痛風に良くないから、尿酸値を上げるから、

いっさい止めましょう、禁酒しましょう、じゃなくて、

飲み過ぎないよう、飲む回数を減らすよう、

上手につきあっていくことが大切だと思います。