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◆ アンセリン 血圧
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血圧と痛風は全然関係がないように思えますが、
実は、大きな関連があります。
血圧が関係ある、というのは高血圧の場合です。
というのもね。
痛風の人は、同時に高血圧の人が多いのですよ。
そうでなくても、ただでさえ、
人間は年をつれて高血圧になっていく傾向があります。
個人差はありますが、要するに
老化によって血管も年をとっていく、ということ。
血管の弾力がなくなってきたり、血管の管のまわりに
余計なものが付着して、血液の通り道が狭くなって、
心臓がポンプで血液を押し出すときに、
より大きな力 (つまり、血圧のこと) が
必要になってきたりしてね。
で・・・
高血圧になると、痛風の人が芳しくないのは、
腎臓が関係してくるから、なんです。
腎臓というのは、主な機能として濾過(ろか)を担当する
重要な臓器なのですが、血液から尿を作り出す、
という大切な役割も担っています。
尿酸値に関係がある尿酸は、
尿酸値が高い人(尿酸値 7.0mg/dl以上)の血液中に
過剰にあり過ぎる傾向があります。
だから、できるだけ尿酸を体外に排泄しないと。
尿酸を体外に排出して、血液中の尿酸濃度を下げないと
尿酸値は下がってきません。
尿酸値 7.0mg/dl以上ですと、
血液中に尿酸は溶けないので、いずれ
体内の関節などに沈着して、長い年月の間に
痛風発作の要因になってしまいます。
じゃあ、できるだけ尿酸を体外に排せつするのは、
どうしたらいいの?
これは、尿からの排泄が一番多いです。
っていうか、大部分です。
便からの排泄もありますが、尿に比べると少しです。
ところが。
できるだけ尿をたくさん排泄して尿酸を多く排出しようと
するのですが・・・
血圧が高いとね。
腎臓の濾過のためのフィルターの部分(糸球体)が
ダメージを受けてしまうのです。
この糸球体が少しずつ、長い年月の間に
壊れてしまうと、二度と修復できません。
人間の体は中高年になってくると、
だんだんガタが来るというか、体のあちこちが
弱ってくるのが自然の摂理ですが、
ある程度は仕方が無いとはいえ、やはり
できるだけ長持ちさせたいです。
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高血圧→ (長い年月の間に) 腎臓にダメージ→
腎機能が低下→ 尿酸を排泄する力が弱る
→ 尿酸値が上がる
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痛風の人にとっては、高血圧は
あまりありがたくない、ということですね。
東洋医学では、年をとってからの高血圧は
ある程度、体にとって必要、と考えられているようです。
つまり、血管の弾力がなくなってきたり、
体の隅々の細胞まで血液を送り届ける力が
弱ってきているので、
仕方なく、心臓の送り出すポンプの力を強化。
その圧力が高くなることが、
まさに「高血圧」なのですが、
これを無理に下げてしまうと、体の隅々まで
血液を送り届ける力も弱ってしまう、というもの。
まあ・・
たしかに、その通りなのですが・・・
痛風の人にとっては、腎臓へのダメージも怖いですからね。
ただでさえ、長年、痛風で苦しんでいると、
腎機能低下の傾向が出てきますから。
あとね。
高血圧になる原因として、
「アンジオテンシン」という物質があるのです。
アンジオテンシン?
あまり、聞いたことないですけど?
このアンジオテンシンがACEという酵素と結合してしまうと、
血管が収縮して、結果として、血圧が上昇してしまうのです。
アンジオテンシンがACEという酵素と結合するのを防ぐ
医薬品(ACE阻害薬)も開発されていますが、
アンセリンには、ACE阻害薬に近い効果が期待できるようです。
アンセリンには、強い抗酸化作用があり、
活性酸素から血管を保護する働きを助けてくれます。