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◆ 痛風は生まれつきの体質?
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親から子へ。
痛風は遺伝しませんが、体質は遺伝します。
つまり、痛風になりやすい体質が遺伝する、ってこと。
あと、食生活も痛風に大きな影響がある、
と考えられていますが、家族の場合、
食卓も同じの場合がほとんどだと思います。
ってことは、親が食べていた食事と、
子も同じ食事を食べる、ということ。
要するに、親が・・いわゆる
プリン体の多い食事が好き、とか
(おいしいものには、たいていプリン体が多いので、
プリン体の多い食事が嫌いな人は少ないでしょうが)
そういう食事を「子も」長年、
食べ続けている可能性が高い、ということです。
親が痛風になったのなら、その、同じ食卓の食事を
長年、食べ続けていた子も痛風になるリスクが高い、
ということ。
まあ、食事の場合は、遺伝とは
あまり関係がありませんが。
食べ物の好き嫌いとか、そういうのは
似るかもしれませんね。
「尿酸値 7.0mg/dl以上」の人のことを高尿酸血症。
そして、高尿酸血症の人が(一度でも)痛風発作を
発症させてしまったら、痛風と呼ばれるようになります。
なんで、「尿酸値 7.0mg/dl以上」なのか、
というと、尿酸値 7.0mg/dl以上になると、
血液中の尿酸が溶けなくなるから。
溶けなくなった尿酸は結晶化しやすくなって、
体内の関節などに尿酸結晶が蓄積して、
痛風の遠因となります。
じゃあ・・
尿酸値 7.0mg/dl以下だったら(尿酸値 6.5mg/dlとか)、
文句はないのですが、どういうわけだか、
他の人と同じような食事をしていても、なぜか尿酸値が
高くなってしまうタイプの人がいるのです。
う~ん・・・どうしてなの?
痛風になる人の体質には、3パターンあるのですが、
●尿酸を体内で多く作り過ぎる体質
●尿酸の排出が弱い体質
●尿酸を作りすぎて尿酸の排泄も弱い体質
・・・の、3パターンあるので。
痛風という病気そのものは、(伝染病じゃないので)
遺伝しませんが、この「体質」が遺伝するのです。
痛風になりやすい体質(いわゆる、痛風体質)が。
これは、もう、持って生まれた体質なので、
なかなか、変えられません。
東洋医学(漢方医学)では、
「先天の気」と「後天の気」というものがあって、
いわゆる、生まれつきの体質(遺伝的要素)は、
「先天の気」である、と考えられていますが、
今後の養生、努力などは「後天の気」と考えられています。
たしかに、痛風は(生まれつきの要素である)「先天の気」の
要因が大きいですが、いわゆる、生活習慣の改善など
「後天の気」によって、今後の結果も大きく変わってくる、
と言われています。
つまり、生まれつきの痛風になりやすい体質だから、
といって絶望することはない、ということ。
しかしながら、そうじゃない人に比べて、
痛風になりやすい体質なんですから、油断していると、
たちまち痛風発作の激痛で苦しむ・・・
なんてことになるかも。
痛風だから、とあきらめて(?)
やりたい放題、食べたい放題、飲み放題するんじゃなくて、
食事や運動など、できる範囲でもいいから
気をつけることによって、何十年後かの自分の体調は
大きく違ってくる、という話です。