アンセリンという成分を聞いたことはありませんか?
一般にはあまり浸透していない成分かもしれませんが、
動物の筋肉の中に含まれているペプチドの一種です。
2種類のアミノ酸が結びついたような構造をしています。
アンセリンは、マグロやカツオといった
長距離を泳ぐ能力を持っている
回遊魚の筋肉の中に多く含まれています。
マグロやカツオは自分でえらを動かすことができないので、
ずっと泳ぎ続けていないと死んでしまいます。
長時間連続して泳げる能力はどこにあるのか、ということで
研究が進められました。そこでアンセリンという成分が
持久力や運動能力と大きく関係しているのではないか
とわかってきて、注目を集めるようになりました。
アンセリンの研究がどんどん進められるようになって、
さまざまな効果が期待できるのではないかということと、
いろいろな事実が明らかになっています。
長時間連続運動できるだけの疲れにくい肉体の維持の他にも、
アンチエイジング効果、生活習慣病の予防効果などが
期待できる、と報告されています。
健康面でも美容面でも高い効果が期待できるので、
今後アンセリンを配合したサプリメントや健康食品も
いろいろと販売される可能性は高いです。
そしてその中でも特に注目されているのが、
痛風の予防に一役買ってくれるのではないか
というものです。
痛風についてざっと見てみると、
足の親指の付け根を中心として
激しい痛みを伴う病気です。
贅沢病といわれていたことからもわかるように、
食事に原因のある病気といわれています。
料理の中に含まれるプリン体が体内に入ると
分解され、その中で尿酸が作られます。
尿酸は本来であれば尿として排泄されるので、
一定のレベルで推移しているはずなのです。
ところがプリン体を多く含む食事を
頻繁にとっていると、尿酸の排出が
追い付いていかなくなります。
次から次へと尿酸がどんどん産出されるからです。
そうすると血液の中に
本来は溶けているはずの尿酸が溶けきらずに
結晶として残ってしまうのです。
この結晶は関節に溜まる傾向があります。
この関節に溜まった結晶を異物とみなした白血球は、
結晶に攻撃を仕掛けます。
この時に炎症が起き、結果的に
痛風の激痛が引き起こされるわけです。
このようにしてみていくと、痛風対策のためには
尿酸値をいかに低い状態でコントロールできるか
がポイントであることがわかります。
実はアンセリンには、
尿酸値下げる効果があるとみられているのです。
実際に尿酸値とアンセリンの関係性についての実験も、
日本国内で実施されています。
尿酸値が高めの人を対象にして、
アンセリンを与えたグループと
与えないグループに分けて尿酸値の推移を見ていきました。
その結果アンセリンを与えていない人は横ばい、もしくは
数値が上がってしまったのに対し、
アンセリンを与えた人は尿酸値の低下が確認できました。
アンセリンを与えて2週間ほど経過したところで、
尿酸値下げる効果が顕著になりました。
高尿酸血症と診断されるレベルの尿酸値だった人でも、
アンセリンを摂取したことで正常の数値にまで
戻ったケースもあったのです。
尿酸値が血液検査の結果、高めであるといわれた人は
アンセリンを意識して摂取した方がいいです。
アンセリンは、食事の中でも摂取は可能です。
マグロやカツオ、サケ、サメのような
魚の筋肉に多く含まれています。
特にマグロやカツオには多く含まれているというので、
意識して摂取したいところです。
その他にも鶏肉の中に多く含まれているので、
鶏肉料理もおすすめです。
ただし、毎日マグロやカツオなどを
食べ続けるのも厳しいです。
栄養バランスの面でもお勧めできません。
そこで食事で摂取しない分は、
サプリメントで補っていくべきかもしれません。
アンセリンが凝縮して配合されているので、
効率よく摂取できます。