最近では沖縄料理のお店は
日本全国に出ています。
沖縄料理はほかの地方と比較して、
少し感じが異なります。
普段あまり使われない食材を使って調理するので、
たまに食べてみたいという人も多いです。
沖縄ならではの食材として、
シークワーサーがあります。
沖縄料理のお店で、シークワーサージュースを
飲んだことのある人はいませんか?
シークワーサーとは、沖縄に自生している
3~4㎝くらいの直径のミニサイズのミカンのことです。
ちなみに沖縄の言葉で
「シー」は酸っぱいという意味があって、
「クワーサー」は食べ物という意味です。
他の地域で生まれ育った人たちには
なかなかなじみはないかもしれませんが、
沖縄の家庭では昔から親しまれている食材の一つです。
シークワーサーは柑橘系の果物なので、
さっぱりとした後味が人気です。
その他にもノビレチンやヘスぺリジンといった
柑橘性フラボノイドが豊富に含まれています。
これらの機能成分には健康作用も期待されています。
その中でも痛風に対して、一定の効果が
期待できるとして注目を集めています。
足の親指の付け根を中心として、
今までに経験したことのない、大人でも
我慢できない痛みを発症するのが痛風発作です。
現代のストレスや食生活の欧米化などによって、
近年痛風を発症する人が増えています。
痛風を発症している人が
50万人程度いるといわれています。
そもそも通風は、尿酸値の高い高尿酸血症が
原因で引き起こされる発作です。
痛風予備軍と言っても間違いではない
高尿酸血症の人は、痛風患者の約10倍の
500万人もいるといわれています。
1960年代から1990年代の30年間に
高尿酸血症になる人が4倍に増えています。
痛風は主に男性に発症する病気といわれています。
成人男性の5人に1人は高尿酸血症に
かかっているといいます。
男性のみなさんは、
決して他人ごとではないと思うべきです。
シークワーサーに含まれているフラボノイドには、
生活習慣病を予防する効果があります。
痛風も生活習慣病の一種で、
患者に対してや投薬治療の他にも
食事療法や運動療法の指導が行われます。
シークワーサーがなぜ
生活習慣病に効果が期待できるかというと、
キサンチンオキシターゼ阻害作用があるからです。
難しい言葉が出てきましたが、
まず尿酸がどうして生まれるのかについて
簡単に紹介します。
尿酸はDNAやRNAが元になって作られます。
これら核酸という物質がプリン体に変わって、
ヒポキサンチン、キサンチンと物質が変化し、
最終的には尿酸になります。
ヒポキサンチンから尿酸に変化するときに、
キサンチンオキシターゼという酵素がかかわっているのです。
フラボノイドの持つキサンチンオキシターゼ阻害作用は、
この酵素の働きを抑制してしまう効果があるわけです。
となると尿酸に変質することができなくなって、
尿酸が作られなくなります。
その結果、尿酸値を低くして
痛風対策に効果が期待できるわけです。
またシークワーサーには、
ビタミンCも豊富に含まれています。
このビタミンCに関しても、
痛風発症を抑制する作用があります。
シークワーサーを通じてビタミンCを摂取することで、
痛風予防が期待できるわけです。
ただしビタミンCについて注意しておきたいのは、
予防効果が期待できるだけで、
すでに痛風発作を起こしてしまった人の治療には
適さないという点です。
シークワーサーには、
いろいろな調理の仕方があります。
先ほど紹介したシークワーサージュースで
飲む方法もあれば、
スイーツにして食べる方法もあります。
また焼き魚や焼き鳥にかけて
さっぱり食す方法もありますし、
酢の物の中に使用するケースもあります。
沖縄以外の人にとっては、
レモンを使うような要領で使っている
と思ってもらえればイメージしやすいはずです。