痛風は、中年男性に多くみられる症状ですが、
つい昨日までは全くの健康体だった人が、
一夜にしてうめき声をあげながら
もだえ苦しむような激痛に見舞われます。
痛風患者に痛みの症状を聞くと、
それは苛烈なものであることがわかります。
「傷口にキリを突き立てられているような感じ」
「溶けた鉛を注ぎ込まれるような痛み」
「足の指の所を渾身の力でペンチを使って
挟み込まれている感覚」
「骨の中から道具で何かを抉り出されるような痛み」
といった感じです。
表現は人それぞれですが、想像しただけでも
表情がゆがんでしまうような痛みであることは
共通しています。
簡単に言えば、ひとたび発作が起きると
身動き取れなくなる、
我慢できないような痛みということです。
痛風の発作は、関節で発症します。
その中でも、足関節で症状が起きるケースが最も多く、
足の指の付け根が圧倒的に多いです。
痛風患者がどこに痛みを感じたか統計を取ってみると、
全体の7割以上の人が足の親指の付け根と答えています。
その他には足首やくるぶし、足の甲、アキレス腱の周辺
といったところがあります。
膝から下の関節で痛みを感じるという人は、
全体の9割以上に上ります。
そして痛風の症状の代表的な特徴として、
片方の足の関節のどこかで
痛みを感じるという点です。
両方の足が痛むとか、
多発的に激痛に見舞われることは少なくても、
初期症状の段階では起こりえないです。
痛風の症状はここまで紹介してきたように、
激痛が代表的です。
あまりの痛みで他の部分が見落とされがちですが、
症状はほかにもあります。
まず痛みを起こしている部分が熱を持ちだします。
そして痛みを感じる箇所を見てみると、
赤くテカテカと光ったような感じになって、
腫れあがるのも代表的な症状です。
この症状がすべてあてはまるというのであれば、
痛風発作を起こしている可能性は高いといえます。
逆に当てはまらない症状があれば、
痛風以外の理由で痛みをもたらしていると仮定すべきです。
痛風はなぜ起きるかというと、
血中の尿酸が多くなっていることが挙げられます。
血液検査で尿酸値の項目があるはずです。
この尿酸値がどのような数値になっているか、
確認してみてください。
もし7.0㎎/dl以上になっているのであれば、
痛風発作が今は起きていなくても
いつ起きてもおかしくない状況です。
痛風対策のためには、尿酸を体外に排出して、
血中の尿酸の量を減らすことが大事です。
そのためには、
クエン酸を摂取するのが有効とされています。
痛風患者に対して処方される薬の中には、
クエン酸を含むものも普通に使われているくらいです。
このクエン酸には、尿酸の排出力を高める効果があります。
尿酸は尿などで排出されるのですが、強酸性の尿になると
なかなか尿酸が尿として出にくくなります。
クエン酸は体内に入ると酸性からアルカリ性に変化します。
このため酸性に対して中和力があり、
強酸性を弱酸性の尿に変化させる性質があります。
そして弱酸性になると尿酸が尿に溶けだしやすくなって、
スムーズに尿酸を排出できるようになります。
痛風患者の尿は強酸性の尿である傾向が見られるので、
クエン酸を摂取させるアプローチは
高い効果が期待できるわけです。
また、体に疲れがたまってくると、
乳酸という疲労物質がたまりやすくなります。
乳酸には、尿酸が尿となって排出するのを
邪魔する効果があります。
そこで乳酸を溜めないことも、
尿酸値を低くするためには必要な条件といえます。
クエン酸には乳酸を分解する働きもあるので、
尿酸の出を阻害する働きを抑え込めるわけです。
クエン酸は、薬の他にも
健康飲料やサプリメントにも配合されています。
尿酸値の気になる人は、
クエン酸の配合されているサプリやドリンクを
飲む習慣をつけるのも良いかもしれません。