痛風で苦しんでいる人の数が、最近
増えているといいます。
一昔前であれば中高年男性の病気という
イメージがありましたが、
最近では若年層でも痛風患者が増えています。
中には、20代で痛風という人もいるくらいです。
痛風は足の親指の付け根をはじめとして、
関節に激痛を伴う病気です。
風にあたっても痛いというだけあって、
今まで経験したことのない
我慢できないくらいの激痛を招くといいます。
そもそもなぜこのような激痛が起きるかというと、
尿酸が関係しています。
尿酸とはプリン体という食物に含まれる物質を
分解するときに発生する、老廃物の一種です。
健康な人は、血中の尿酸値が一定量に保たれていますが
食生活の乱れや飲み過ぎ、
ストレスなど生活習慣に問題があると、
過剰に尿酸が体内に作られます。
その結果、尿酸が
血液の中に溶けきらなくなってしまって、結晶化します。
この結晶化した尿酸は、関節に溜まります。
その結果炎症を起こして、先ほど紹介した
今まで経験したことのない激痛をもたらすわけです。
ということは、痛風対策をするためには
いかにして尿酸を少なくできるかにかかっています。
そのためには、尿酸を
体内で作り出さないようにする必要があります。
先ほども紹介したようにプリン体を分解することで、
尿酸は生じます。
そこで、プリン体を多く含む食べ物は
なるべく摂取すべきではありません。
魚卵や動物のレバー、ビールなどは
なるべく控えるようにしましょう。
一方で、溜まっている尿酸を排出しないといけません。
尿酸は尿の中に混ざって排泄されます。
そこで、尿の量を増やすように指導されます。
プラスして、クエン酸を摂取するといいです。
クエン酸には、尿を弱アルカリ性に保つ効果があります。
痛風患者に特にみられる傾向ですが、
尿が強酸性になっている人が多いです。
強酸性になっていると尿酸がなかなか溶けだしてくれないので、
いくら尿を排泄しても思ったほど尿酸が減少しません。
しかしクエン酸を摂取して、弱アルカリ性にすれば
尿酸がスムーズに溶けだしてくれるので、
尿酸の減少効果が期待できます。
医療機関で痛風の治療をする時に、
ウラリットという薬の処方されることは多いです。
尿酸値の低下作用があるのですが、
ウラリットの主成分はクエン酸塩です。
このことから見ても、いかにクエン酸が
痛風対策で重要な役割を担っているかが
お分かりになるはずです。
その他に注目したいのが、ビタミンcです。
ビタミンcには体内に溜まっている尿酸を
腎臓に移動させる働きがあるといわれています。
腎臓でろ過されて尿ができるわけですから、
尿酸を腎臓に持っていくことは
尿酸排出にはプラスです。
ビタミンcは、イチゴやレモン、アセロラのような果物や
ジャガイモやパセリ、レンコンといった野菜に
含まれています。
ただしビタミンcは加熱すると失われてしまうので、
生の状態で食べないと意味がありません。
クエン酸もビタミンcも、サプリとして
最近では販売されています。
このようなサプリを使って、生活習慣の乱れの気になる人は
痛風対策をしてみてはいかがですか?
ただし、すでに痛風に罹患している患者の場合、
ビタミンcの摂取は注意すべきです。
というのも過剰にビタミンcを摂取してしまうと、
尿酸が必要以上に腎臓に溜まってしまいます。
そうなると腎臓が本来の機能を果たせなくなって、
腎障害という深刻な状態になる恐れもあるからです。
そして、サプリメントには適正な1日の摂取量があります。
その摂取量を守って、痛風対策をしてください。
もし心配であれば、主治医の人と相談をしながら
どの程度のビタミンcの摂取量なら
問題ないかの指導を受けることです。
加えて尿量を増やすために、
1日2リットルくらいの水を摂取するように
心がけてください。